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ネットワーク自動化支援のAutomation Coordinatorを提供する、エーピーコミュニケーションズ ACTの自動化ブログ

ネットワーク自動化用語集: Automation Controller (旧 Ansible Tower)

ネットワーク自動化用語集: Automation Controller (旧 Ansible Tower)

Automation Controllerとは、商用版のAnsibleである「Red Hat Ansible Automation Platform」に含まれる管理ツールです。バージョン3まではAnsible Towerと呼ばれていました。

Automation Controllerの機能

以下では、Automation Controllerに含まれる主要な機能を紹介します。

Automation Controller
(画像引用元: “Ansible: Up and Running, 3rd Edition”. O’Reilly Media Inc. Capter 23. Ansible Automation Platform Figure 23-4 Ansible Automation Controller dashboard)

ダッシュボード 実行ジョブや処理結果などが視覚化されることに加え、メールやチャットへの処理通知が可能
セキュリティ強化 ロールベースの権限管理機能が利用可能で、各ユーザーが業務に必要なリソースだけを制御できるよう設定可能。他認証システム利用や、ジョブ実行時の認証情報(パスワード、秘密鍵など)の暗号化も利用可能
高度なジョブ管理 ジョブの並列実行ならびに、ジョブスケジューリングが可能
ジョブテンプレートの利用 ジョブテンプレート(プレイブックを含むジョブを実行する際に必要なパラメータのセット)を定義できるため、繰り返しのジョブ実施時の利便性が向上
REST API利用 REST APIに対応するため、他システムとの統合が容易

OSS版と商用版の違い

商用版「Automation Controller」は、OSS版である「AWX」も提供されています。Automation ControllerとAWXでは、同等レベルの機能が提供されていますが、以下の点が異なります。

  • 本番環境における利用
    • AWXは本番環境での利用は非推奨となります
  • 製品リリース
    • AWXは最低限のテストでリリースされますが、Automation Controllerでは安定バージョンがリリースされます
  • アップグレード
    • AWXは最低限のテストでリリースされますが、Automation Controllerではライフサイクル期間内の製品の複雑なアップグレードテストも実施されます
  • セキュリティパッチ・バグフィックス
    • AWXは最新版のみの提供ですが、Automation Controllerは製品ライフサイクル期間内の全バージョンに提供されます
  • Red Hat公式サポート
    • AWXは公式サポートがありませんが、Automation Controllerでは公式サポートが提供されます。

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APC-ACT
ACTは株式会社エーピーコミュニケーションズ(APC)の自動化に特化したチームです。現在は特にネットワーク自動化に重点を置いています。
当ブログは、執行役員 名田と、マーケ担当 嶋津が主に情報発信を行っています。