APC Automation blog

ネットワーク自動化支援のAutomation Coordinatorを提供する、エーピーコミュニケーションズ ACTの自動化ブログ

Automates登壇レポート:実践型自動化CoEワークショップで「形骸化しない」自動化を目指す!

はじめに

皆さん、こんにちは!ACTの木村昌哉です。

先日、Red Hat社が主催する国内最大級の自動化イベント「Ansible Automates 2025 Japan」に、SOMPOシステムズ様との共同登壇という形で参加させていただきました。本ブログでは、登壇の様子や率直な感想をお伝えするとともに、弊社が提供する「自動化CoEワークショップ」の概要と、皆さんの組織にもたらすメリットを深く掘り下げてご紹介します。

本記事は、以下のような課題を抱える皆様にとって、お役に立てる内容となっております。

  • これから自動化を始めたいが、何から手をつけていいか分からない方
  • 自動化を導入したものの、なかなか成果が出ず、うまくいっていないと感じる方
  • 技術スキルはあっても、組織的にどう現場に落とし込み、活用すべきか悩んでいる方

Ansible Automatesとは?

まずは「Ansible Automates」について簡単にご紹介します。 冒頭でも触れた通り、このイベントはRed Hat社が主催する、自動化に特化した国内最大級のイベントです。Red Hat社が提唱する「自動化2.0」という概念を中心に、各企業がAnsibleやRedHat® Ansible® Automation Platform(通称AAP)を用いた自動化事例や最新情報を紹介する、まさに「自動化の祭典」ともいえる場となっています。  

今年のテーマは<「AI × 自動化」で切り拓く未来のインフラ運用!インフラ自動化の最前線に迫る!>でした。多くの企業がAnsibleやAAPを活用した先進的な取り組みを発表しており、自動化の進化のスピードを肌で感じることができました。

ご視聴がまだの方は、後日録画が配信されますので、ぜひチェックしてみてください。(録画視聴にはRed Hat社ウェビナーへの登録が必要になります。)

Ansible Automates 2025 Japan

エーピーコミュニケーションズとしてのAutomates

弊社としては、今回で4回目の登壇となりました。いずれも他社様との共同登壇という形ではありますが、お客様の自動化ご支援事例をご紹介し続けています。今回は国内損害保険会社大手の子会社である、SOMPOシステムズ様との共同登壇という運びになりました。

共同登壇のタイトルは<「ネットワーク担当受難の時代」を乗り切る運用高度化のビジョンと実践>です。SOMPOシステムズ様でのネットワーク運用高度化に向けたビジョンと、弊社との「協働」による実践内容についてご紹介しました。

Automates登壇の様子と感想

今回の登壇では、<SOMPOシステムズ様が当初抱えていた「自動化ツールの導入がゴールとなっていた」という課題に対し、弊社の「自動化内製化支援」として実践型自動化CoEワークショップをご提供することで、SOMPOシステムズ様の自動化推進チームが「実践知を習得」全体最適化の視座を習得」することを支援し、結果として「自ら業務を変革する文化の礎」を築くという大きな成果を上げることができた>、というストーリーをお話ししました。また「自動化内製化支援」と並行して、自動化環境の整備やAAPの構築、運用手順のPlaybook化を含む「自動化導入サービス」を実施することで、お客様の初期負担を大きく軽減したことについても登壇の中で触れております。まさに「協働」によって段階的に自走できる構造を構築できた、という事例をご紹介させていただきました。

ここからは登壇の裏話も交えながら当時の様子を少し振り返りたいと思います。今回は都内某所のスタジオから、ライブ配信形式で視聴者の皆様にお届けする登壇となりました。 もちろん、人生で初めてカメラを前に話すという機会になったので、多少どころか、とても緊張しました(笑)。ですが、頭が真っ白になってもよいように、PowerPointのスピーカーノートに話す内容を事細かに記載していたおかげで、伝えたいことを無事に届けられたのではないかと考えています。

Auotmates登壇時の様子

登壇を終えて、正直なところホッとした気持ちと、多くの方に私たちの取り組みを伝えられた喜びでいっぱいです。 登壇前に直属の上司から「登壇自体に意義があるので、多少のミスは気にしないように」と温かいメッセージをいただき、自信をもって本番に臨むことができました。ライブ配信という都合上、視聴者の皆様の反応を直接見ることはできませんでしたが、少しでも魅力的に感じてくださる方がいれば嬉しいなと願っております。

自動化CoEワークショップとは?そして受講するメリット

ここからは登壇でも触れた「自動化CoEワークショップ」についてご紹介します。

なぜ自動化が進まないのか?

そもそも、多くの企業で自動化を進めるにあたって、なかなか成果が出ないという課題に直面しています。弊社では、その要因が複数あり、それらが複合的に絡み合うことで大きな障壁となっていると考えています。

代表的な課題 具体的な課題の中身
戦略・計画の課題 ゴールの曖昧さ、費用対効果の評価困難
業務プロセスと運用の課題 業務再設計の困難さ、部門横断連携の壁
人材と組織文化の課題 従業員の抵抗、経営層のコミットメント不足
技術・システムの課題 技術スキルの現場適用、ノウハウ不足、既存システム制約

このような状況では、自動化を進めるためには、戦略的に、そして組織横断的に自動化を推進する「司令塔」となる存在が必要です。 その存在こそが自動化CoEです。CoEとは、Center of Excellenceの略で、一般的には「組織横断的な課題解決を目指すチームや機能」を意味します。 私たちは、自動化CoEは単なる「技術者集団」ではなく、組織全体に変革をもたらす力強い「推進力」である、と考えています。その司令塔を育成するためのワークショップが、弊社の実践型の自動化CoEワークショップなのです。

自動化CoEワークショップの特徴とは?

弊社がご提供する実践型の自動化CoEワークショップについてご紹介します。

  • 1時間×5回=計5時間の手を動かすワークが中心のプログラム: 座学だけでなく、実際の企業が抱える課題を題材として深掘りし、現場目線で課題を体感し、その改善策までを考える、「実践知」の習得にこだわった内容です。
  • 現役の自動化エンジニアがファシリテーション: 現場のリアルな課題や、自動化推進の「生きたノウハウ」を持つ現役エンジニアがファシリテーターを務めます。
  • 「自動化2.0」への視点: 単なる作業自動化(自動化1.0)に留まらず、人や組織のオーバーヘッドを削減し、業務プロセス全体の最適化・変革を目指す「自動化2.0」の視点を養います。

結果として、参加者が自動化の本質をつかむことで、形骸化しない「現場を変える力」を養うことにつながると考えています。

自動化CoEワークショップを受講するメリット

受講することで、具体的に以下のような変化が期待できます。

  • 意識変革と全体最適の視座獲得 : 「局所最適」に陥りがちな視点から脱却し、自動化が組織全体に与える影響を考慮した「全体最適」の視座を獲得できます。
  • CoEメンバーとしての役割認識の深化 : 単なる「やることリスト」の実行者ではなく、組織全体の変革を牽引する「司令塔」としての役割を明確に認識できるようになります。
  • 実践的な課題解決能力の向上 : ワークを通じて、現場の課題を特定し、業務フローを見直し、改善策を実行に移すための具体的な「現場を変える力」を養うことができます。
  • 「自ら業務を変革する文化」の礎 : 従業員のスキルアップとエンゲージメントを高め、組織全体に「自ら改善・変革していく」という文化を根付かせるための強固な土台を築きます。

自動化CoEが目指す未来

自動化CoEが目指す未来を一言で表すなら、Red Hat社が提唱する「自動化2.0」の考え方を体現することです。これは、局所的な自動化ではなく、業務プロセス全体を俯瞰して進める自動化を意味します。

自動化CoEが立ち上がったばかりは、その影響範囲はまだ限定的かもしれません。しかし、その取り組みは、この全体最適化の視座を持ち合わせ、また人や組織を巻き込んだ変革力を組み合わせることで、最終的には自律的な変革力を持つ文化の構築につながると確信しています。

この未来を築く上で、初速を得るための「協働」が自動化成功の鍵の一つになりうると思います。「協働」により、強力な推進力をもった自社で運用可能な自動化2.0を目指すことができると信じています。

まとめ

本レポートでは、まず先日開催された「Ansible Automates 2025 Japan」の様子と、私の登壇の感想をお伝えしました。SOMPOシステムズ様と共同登壇させていただき、ネットワーク運用高度化に向けたビジョンと、協働による実践内容をご紹介できたことを大変嬉しく思います。

次に、弊社の「自動化CoEワークショップ」について詳しくご説明しました。この実践型のワークショップを通して、参加者は実際の企業が抱える課題の体感から課題の解決までを体験し、「実践知」の習得と「全体最適化の視座」を獲得することを目指しています。

自動化推進の次の一歩を私たちと踏み出すには

自動化をこれから始めたい方、始めたけどうまくいっていない方、技術はあるが現場にどう落とし込んでいくか悩んでいる方など、自動化に対する課題をお持ちの方々は、一度弊社の自動化CoEワークショップをご検討ください。
状況に合わせた自動化推進のアイデアを手に入れていただけます。

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